傷ついた神経は元に戻せません。

太い神経のある場所


(引用:http://square.umin.ac.jp/jsss-hp/patient/tumor.html )
人間の脳から様々な指令がされ、神経を伝って手足に届きます。その結果、私たちは立ったり、歩いたり、座ったりできます。この図からも分かるとおり、太い神経は脳から手足まで、ずっとつながっているのです。自然とくっつくことはないため、一度損傷してしまった場合、現代の医学で完全に元通りになおすことは出来ません。

神経が傷つく原因


(引用:http://www.kotesashi-seikei.com/hernia/index.html )
骨と骨の間には、椎間板という組織があり、それが激しい運動や、事故などの外傷、加齢に伴って、押しつぶされ神経側にはみ出る病気があります。これを椎間板ヘルニアと言います。椎間板がはみ出て、神経を圧迫すると、関連する腕や足に痛みやしびれ、動かしづらさを引き起こします。治療は、痛み止めや飛び出している椎間板を切除する手術があります。

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神経の通り道が狭くなる病気


(引用:https://goo.gl/images/MV2oJ3 )
神経は、頚椎や脊椎などの太い骨の中を通っています。しかし、加齢に伴ってこの通り道が狭くなり、一定の姿勢や動作により、しびれや痛みが引き起こされます。その代表的な病気が脊柱管狭窄症です。
脊柱管狭窄症の治療も椎間板ヘルニア同様、痛み止めや手術により行われます。

脊椎の手術はハイレベルでハイリスク


(引用:http://www.medicalexhibits.com/medical_exhibits.php?exhibit=09120_03XB&query=spinal%20spine%20T12%20fracture%20crosslink%20bone%20graft )
脊椎の手術を専門に治療する医師がいるほど、脊椎の手術は、高いレベルが求められ、またリスクも伴います。なぜなら、もともと狭くなっている場所を広げる手術であり、通り道を広げる骨のすぐそばには神経が走っているからです。神経を少しでも傷つけた場合、これまでなかった症状が出る場合があります。また、一度傷ついてしまった神経は元に戻らないため、症状が完全になくなるわけではありません。どちらかというと、悪化予防の意味合いが強くあります。

群馬大学でおきた痛ましい事故

 群馬大学病院(前橋市)は8日、整形外科で昨年11月下旬、群馬県内の50歳代の男性に行った頸椎(けいつい)を固定する手術で、器具を誤った場所に挿入する医療事故があったと発表した。
群馬大学で、頚椎の手術が行われました。その手術にて、本来予定されていた場所にピンを挿入されず、予定外のところに挿入してしまい、神経を傷つけてしまう事故が起きました。すぐに、再手術を実施しましたが、一度傷ついてしまった神経は元には戻らないため、現在も人工呼吸器を使用しているそうです。この手術では、本来行うべき検査が実施されていなかったと言うことですが、それだけ脊椎や頚椎の手術は高いリスクを伴うということです。

いくつになっても、元気でいたい

年をとっても、自分のことは自分でしたい。ヒトの助けをうけて生きたくない。健康で暮らしたい。そう思っている方も多いと思います。そのためのヒントをここでもかかせていただきました。

いくつになっても、元気でいたいこのブログを読んでいる皆さんの年齢は、様々だと思いますが、「いくつになっても、元気でいたい」という想いは同じだと思います。もちろん、今すぐ死にたい、いつ死んでも良いと考える方がいたとしたら、それは大切な個人の価値観なので尊重したいなぁと看護していていつも感じます。( http://cssdioceseofscranton.org/content/senior-services/project-head-for-the-elderlyより引用)ところで、この「元気でいたい」というイメージに皆さんはどんなものをお持ちですか。80歳、90歳と生きながらえるこ...
もう1つの対策として、筋肉トレーニングがあります。頚椎や脊椎は筋肉により支えられています。その筋肉が弱ると、頚椎や脊椎が不安定になり、神経を圧迫してしまいます。そこで、この弱った筋肉を鍛えてあげることで、神経の圧迫を少しでも避けていこうということです。

腰が痛いと言わない老後

筋肉トレーニングといっても、何をして良いか分からないという方も多いはずです。また、新しく器具を買うのも面倒くさいというのも、当然です。そこで、今回は簡単にできる筋肉トレーニングを説明します。

(引用:https://goo.gl/images/oBvozA )
腹筋はこのように、足を上下させて行います。このときに注意して欲しいのは、やり過ぎは禁物だということです。まずは毎日1セットずつ行っていきましょう。

(引用:http://eisai.jp/diseases-and-symptoms/koshimigaki/motion/index.html )
背筋はこのように、うつぶせの状態から頭をあげ30秒間維持することを繰り返します。この状態で痛みが出る場合は、角度を抑えるか、痛みが取れるまでは運動しないようにしましょう。徐々に秒数を増やしていき、3-5分間維持できるのを目標にしましょう。

「年をとると、いろんなところがつらくて」というまえに、辛くならない努力、皆でして生きましょう。

ABOUTこの記事をかいた人

救命センターの看護師。英国型のナーシングホームをやりたい。アロマなどを用いて西洋医学一辺倒ではないケアを提供することが目標。学園祭で講演会を1人で企画運営し成功させた。アトピー性皮膚炎の患者指導も研究している。